エレファスゾウカブト 飼育記録
学名:Megasoma elephas
主な産地:メキシコ、コロンビア
カブトムシの中でも最重量とも言われており、最大で50gほどになります。
ずんぐりむっくりした体型に長い足が特徴で、
背面部にはビロードのような毛がびっしりと生えています。
この毛は非常に手触りが心地よいですが、擦れると抜けてしまうので注意が必要です。
非常に大人しい性格で争いを好みませんが、
怒った時は目の前の敵を容赦なく蹴散らすほか、
ヘラクレスオオカブトでも投げ飛ばすのを諦めると言われています。
また、現地では灯火に飛来しますが、体当たりで電球を割ってしまうこともあるそうです。
ゾウカブト種はどれも幼虫期間が長いことで知られていますが、
本種は体の大きさに反して2年ほどで成虫になります。
2024年4月1日 戦車は戦車でも
2020年5月、色々な用品を買うついでに
幼虫を購入したのが本種との出会いでした。
その幼虫は2022年の8月に羽化し、
幸いなことにオスメス1匹ずつであったため
繁殖をさせることにしました。
その結果、2023年の5月には20匹ほどの
幼虫を得ることが出来ました。
生まれたばかりの幼虫であるため、まだまだ
「重戦車」と呼ぶには程遠いですが、
どのくらい大きくなるのかワクワクしながら
飼育を継続していきます。


2024年5月6日 まだまだ成長期
3月の末頃にマット交換をしていましたが、
どうにもフンが目立ってきたような気がするのでマット交換をすることにしました。
画像はその中でも最も体重のあった73.7gの
子で、この子は3月末にはまだ57gほどだったため、短期間で体重が1.3倍ほどに育った
ことになります。体はまだ黄色くないので
これからもまだまだ育つでしょう。
画像はありませんがフンも巨大で、私の指の関節1個分ほどの大きさがありました。
マットが足りなかったため全頭のマットを
交換したわけではありませんが、
中でも大きかった個体は文庫本ケースを
改良した容器へと投入しました。
文庫本ケースの蓋に穴を開け、その穴を
メッシュシールで塞ぎ、コバエ防止のために新聞紙を間に挟んでいます。
残りの個体は5月12日に
マットを交換しています。
2024年7月14日 巨大化は続く

前回の交換から2か月ほど経過したので
マット交換を実行しました。
全員無事に生存しており、その中でも
最大だったのは画像の98.2gの子でした。
画像では96.9gですが、カメラを構えている時にフン(体重計の左隣の黒い塊)
を1つしたせいで1.3gダイエット
してしまったようです。
体はやや黄色っぽくなりましたが
成長はまだまだこれから。
以前に飼育した時は体重が100gに
届きませんでしたが、今回はどこまで
伸びるのか非常に楽しみです。
2024年10月6日 大台突破

エサ交換の日を迎えたので全頭検査。
内1匹が亡くなってしまいましたが、
残りは順調に成長しているようでした。
その内1匹だけ100gを超えた者がおり、
かなりの迫力に驚きでした。
交換していた者の中には2匹ほど体が
真っ黄色の個体もおり、蛹化が近いのだと
思われます。
今はこれでも満足ですが、今後はさらに
体重を伸ばすために、別のマットの使用も
視野に入れています。

2025年3月23日 もうすぐ2年
低温や諸事情により遅れてしまいましたが、この日にようやくエサ交換。
結果はまだ小さな幼虫達は殆どが成長
していましたが、一足先に孵化して
既に大きくなった幼虫は体重の変化は
殆どありませんでした。
体はかなり黄色くなっているので、
孵化した時期から考えて
今年には蛹化するものと思われます。

2025年6月16日 ジャンボ君が…?
文庫本ケースで管理していた幼虫の内、
最も大きかった1匹は6月に入ってから表面を這い回っていました。
もしかしてと思いこの幼虫を中ケースに。
するとこの日には蛹室らしき空間を作って
底面にいるのを見つけました。
2023年の5月に孵化してから2年以上、
ようやく蛹化が訪れたのかもしれません。
底面に接するように作ったので、もう少し
待ってから人工蛹室に移す予定です。

2025年6月29日 お引越し
16日に蛹室を確認出来た幼虫を掘り出し、
人工蛹室へ移動させました。
幼虫は縦13㎝、幅7㎝程の蛹室を
作っていたため、同じくらいの
人工蛹室を作成。
口や足が退化して腹筋運動のような動きを
繰り返していたので、移動のタイミングは
合っていたと思われます。
この子が羽化するのは9月頃、繁殖は
12月頃になるでしょう。

2025年7月7日 ジャン、ボ…?
人工蛹室に移した幼虫は
この日の夜に蛹になっていました。
皮を脱ぎ終えてからそれなりに時間が
経っていたのか、
すっかり色づいていました。
大きさはおそらく100㎜に少し届かない
くらいですが、横幅がある種類だからか
なかなかの迫力があります。
じっくりと様子を見ながら、
無事に羽化することを祈ります。

2025年7月23日 2人で仲良く
次に蛹になりそうな幼虫達も
底面や壁面に接するように蛹室を作ったので
羽化不全防止のために人工蛹室へ。
今回は中ケースのど真ん中を仕切って、
左右で1匹ずつ管理します。
大きさは先に蛹化した個体よりも小さめ
ですが、オスかメスかは不明でした。
羽化ずれ防止のためにどちらかはメスで
あってほしいですが、どちらも無事に
蛹化、羽化することを祈ります。

2025年7月28日 二人前、完成
画像右側の幼虫は25日に蛹になり、
左側の幼虫はこの日に蛹になりました。
やや小ぶりとはいえ、どちらもオス。
まずは無事に蛹化したことが嬉しいです。
しかし気がかりなのがメス。早期に蛹化、
或いは蛹室を作ったのはこの3匹だけなので
もしかしたら今度はお嫁さんを探すことに
なるのかもしれません。
蛹の期間が2か月で、成熟まで3か月と
仮定すると繁殖は冬~春になるので、秋にはお嫁さんを確保する必要がありそうです。

2025年8月24日 予想外の幸運
23日に残った幼虫の検査をしました。
亡くなっている幼虫も1匹いましたが、
別の容器からはメスの蛹がコロリ。
慌てて人工蛹室を作成しましたが、
その蛹はなんと今日に羽化していました。
メスがいないので次世代がどうなるか
心配していましたが、
この様子ならば問題なさそうです。
オスの羽化も近いと思われるので
今後を楽しみに待ちます。

2025年8月31日 足掛け2年3か月
七夕に蛹化した個体の状態が気になり
確認すると、既に羽化していました。
大きさはまだ測っていませんが、
恐らく90㎜台だと思われます。
どちらかといえば小ぶりなのですが、
産卵~羽化までこぎつけられたことには
大満足です。
ふさふさの体を撫でて堪能したいのですが、
まだ体が柔らかいので我慢です。

2025年11月9日 ビッグを求めて
先に生まれたオスとメスとでペアが成立したので産卵セットを作成。
セットはいつも通りですが、容器は
コバエシャッターの大サイズを使用します。
前回の幼虫は100gギリギリだったので
今回は100g以上、可能であれば150gほどの
ビッグサイズの幼虫を拝みたいです。
そのためにもメスにはなんとか
次世代を残してもらいたいです。