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サタンオオカブト 飼育記録

学名:Dynastes satanas

主な産地:ボリビア

ヘラクレスオオカブトと同じDynastes属ですが、

角は短く最大でも110㎜ほどとその中では中型の部類に入ります。

南米・ボリビアのごく限られた場所にしかいない本種は

「幻のカブトムシ」と言われることもあります。

黒一色の体と胸角に生えた金色の毛が特徴で、

挟む力は強いですが性格は穏やかで争いは好まないと言われています。

2000年以前は標本でもかなりの値段が付くほどでしたが、

現在は飼育された個体がショップ等に出回っており、

以前に比べて価格はだいぶ落ち着いています。

​2024年4月1日 秘宝をこの手に

2004年、ペットショップで本種のオスを

見かけた時がありました。値札には

「♂105㎜ 90万円」とあり、それを見た私は「こんなに高価な昆虫がいるのか」

と驚いたことを覚えています。

その日以来「『ボリビアの秘宝』をいつか

この手に」と憧れ続け、2022年の11月に

5匹の幼虫を落札。その内3匹は今年の2月に羽化までこぎつけましたが、

全員メスでした。そこで、今年3月になり

オスを新たに落札。まだ休眠状態とのこと

なので、まずは活動開始まで待ちます。

​2024年5月27日 目覚めた秘宝

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5月に入った辺りからオスメスともに

少しずつエサを食べ始め、下旬に入る頃にはメスは1日に16gのゼリーを1つ以上

空にするほど食欲旺盛になりました。

オスは同じゼリーを1つ空にするかどうか

程度の食欲なので、まだ早いかもしれない

と思いつつメスに近づけると、数分間

​転げ回った後にペアが成立しました。

残り2匹のメスともペアを成立させる

予定であり、今後が楽しみです。

​2024年7月27日 大成功!

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交尾が確認出来て間もなくセットを一度

組みましたが、温度が25~26℃と高かった

せいなのか、6月末に中身を見ましたが

結果は坊主でした。

そこで別のメスを入れ、

今度は温度を23℃前後ほどにして管理。

この日に割り出すと色々な所から

次々と卵が。産み落とされて間もない

細長い卵から、孵化が近い膨らんだ卵まで、

合計で29個の卵を回収出来ました。

まだ産卵セットに入れていないメスが

1匹いますが、これだけの数が採れれば

十分すぎます。定期的に霧吹きで加水し、

​孵化を祈って様子を見守ります。

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​2024年8月8日 踏み出す一歩

1つの卵が孵化していました。

まだ孵化してから間もないと思われます。

他の卵も元気そうでしたが、この日を迎えるまでに1つが腐ってしまいました。

腐った卵は取り出し、敷いていた

ティッシュも新しいものに交換。

残りの卵は27個ですが、その内の10個ほどは

孵化が近いのか膨らみ、

中が透けて見えています。

今後は生まれ次第取り出して

​マットを入れたカップへ引っ越しさせます。

​2024年10月27日 2年後を見据えて

卵は全て見終わり、29個の卵の内、

孵化して無事に育った幼虫は21匹でした。

自宅で管理するには多すぎるので、

ヤフオクにていくらかを出品。

手元には6匹が残りました。

幼虫は1匹ずつ、 860mlカップで飼育する

ことに。秘密兵器であるワインセラーの

中に入れ、温度を18℃~20℃にしました。

時々コバエがいないか覗きますが、後は

マット交換の時期まで放置して見守ります。

サタンは低温でじっくりのタイプなので、

羽化までには約2年かかります。

メスの蛹はもう見ているので、

今回こそはオスの​蛹を見たいものです。

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