ノコギリクワガタ 飼育記録
学名:Prosopocoilus inclinatus
主な産地:日本
日本を代表するクワガタムシの1つで、
名前の通りノコギリのような細かな内歯が特徴です。
体の大きさによる大顎の形の差が激しいクワガタムシで、
小型の個体は和鋏のような形になり、横から見ると真っすぐに伸びますが
大型の個体の大顎は横から見ると斜めに伸び、途中から斜め下へ曲がる形をしています。
学名の「inclinatus」は英語で「傾く」を意味する「incline」から取られています。
寿命はおおよそ1年以上ですが、その殆どは休眠期間であり、
活動してからの寿命は3か月前後と言われています。
2024年4月1日 禁断の錬金術(?)
国産種はどうにか地元産で揃えたいと
考えていましたが、まだまだ自分には
経験も土地勘も下調べも足りません。
そこで頼ったのがヤフオクでした。
2023年の11月、長岡市生まれの幼虫の出品を見つけ、これを落札。
色々なことの調査はこれからゆっくり始めることにして、まずはこの子達を育てます。
2024年7月27日 驚きの白さ
管理用のカップをコバエ防止用の洗濯ネットごと食い破られる事件から数日。
表面に出ていた幼虫が蛹になっていました。
大顎があることからわかる通り
オスの個体で、脱いでから間もないのか
真っ白な色になっています。
これから次第に色がついていき、1日が経過する頃にはオレンジ色になります。
蛹化の時期がここまでずれ込んだため、
この子の繁殖は来年かもしれません。
2024年8月4日 久しぶりの対面
この日にメスが羽化しました。
離島産ではない国産ノコギリクワガタの
飼育は久しぶりなのですが、
元気に羽化してほっとしています。
それなりの大きさだと思いますが、
調べた所2024年8月現在で
国産ノコギリクワガタのメスのレコードは
43.9㎜とのこと。この子はおそらく35㎜前後だと思われます。
まだ体が固まりきっていないため、
盆休み明けを目途に詳しく測定します。
2024年8月14日 イイネ!
管理しているスペースにコバエが発生して
しまったため、全頭検査を行うことに。
残りは5匹いましたが、メスの成虫と蛹が
1匹ずつ、1匹はオスの成虫、残る2匹は
どちらもオスの蛹でした。
蛹はどれもまだ体が出来上がっていない
様子で、羽化までしばらくかかりそうです。
1匹だけいたオスの成虫は大歯型で誕生していました。残る2匹のオスの蛹も同じような大きさで、久しぶりに見るノコギリのオスに
「イイネ!」と声をかけるほどでした。
願わくばこのような個体を野外で発見したいですが、それは来年以降になりそうです。